• カトリック大阪高松大司教区 社会活動センター・シナピス

ハンディキャップのある人びとを配慮した教会建築

  • 2024年10月19日

障がい者委員会  石井 望

「障害者差別解消法」が改正され、今年の4 月から民間事業所も、障害者への合理的配慮が義務化されました。
シナピスニュース2024年6 月号の巻頭言で英(はなふさ)師が取り上げておられたので、関心をお持ちの方も多いと思います。

〇教会の建物やハード面について

教会として、障害者のニーズについての理解や建築の「バリアフリー化(障害によりもたらされる障壁を解消する)」「ユニバーサルデザイン化(障害、年齢、性別、人種等にかかわらず誰もが利用しやすくする)」を進めるために、1991 年にカトリック中央協議会は『ハンディキャップのある人びとを配慮した教会建築』を出版しました。
出版元では品切れですが、おそらくあなたの教会の書架で見つかるでしょう。
教会を新たに設計したり、改築するならばいまでも参考になります。
以後、高齢化社会も相まって建築基準や設計するかたの理解や配慮は当時よりずっと進み、多岐にわたるニーズに合わせて設備機器が生産されるようになったので選択肢も増えたようです。

〇あなたの教会で「合理的配慮」はできていますか

内部疾患、知的障がい、神経発達症、聴覚障がいなどは、肢体障がいや視覚障がいと違い、本人が表明しなければ外見からはわかりません。
いずれにせよ適切な理解・対応を得られず、「クレーマー」扱いされるのを嫌って表明するのを控える人は多くおられるようです。

〇互いに意思を表明し、理解し、道を探す

障がい者への「合理的配慮」は、「思いやり」の問題ではなく、その人の存在・権利を大切にする、人としての基本的な姿勢です。
ともに意思を表明し、理解し、歩む道を探すのは「シノダリティー」に通じる、教会の基本的姿勢でもあるでしょう。

〇小教区での合理的配慮を進めるために障がい者委員会が準備していること

現時点では視覚障害者や聴覚障害者への情報保障について
a)障害を持つ方からの相談を受ける
b)教会からの情報保障の方法についての相談を受ける
c)具体的な改善法を当事者である障害者と教会責任者とが共に考えるためのサポートをする。
d)専門的知識や技術、経験ある方の協力を得るためにネットワークを作る。
e)小教区の情報保障に関する対応や機器の設置・メンテナンスのサポート

〇ご相談ください

障がい者委員会: dis◎ostk.catholic.jp  ※◎を@に替えてください。

『ハンディキャップのある人びとを配慮した 教会建築』(日本カトリック司教協議会・人権福祉委員会、1991年)

Translate »