浜寺教会 磯田一聖
大阪教区の日系ブラジル人司祭アントニオ神父様により、1990年代後半にポルトガル語ミサが浜寺教会で開始されて以来、教区司祭の他に淳心会、ザベリオ会、ボアノヴァ会の神父様によってミサが続けられてきました。
参加される信徒数は、増減を繰り返しながら20~30名ほどで、毎月第2日曜日午前11時よりミサが行われています。
以前には、年数回の日伯合同ミサや中庭での合同運動会、ブラジル人代表者の評議会出席などもありましたが、遠方から来られる方も多く、開始時刻の調整難や言葉の壁などの問題から、むしろ最近ではポルトガル語ミサの典礼準備と参加、ミサ後の持ち寄りミニパーティー、日常の生活支援(年金事務所への同行など)や災害支援バザーへの協力依頼、毎年恒例の「フェスタ・ジュニーナ」(6月のお祭り)――ブラジル人参加者が百数十名――の協働開催などを通して、日伯両共同体のインテグレーションを図っています。特にミサ後のミニパーティーは、お互いを知り合うよい機会になっています。
行事に適した教会の広さのせいもありますが、ブラジル人信徒の来訪がずっと維持されているのは、リオ・コルコバードの丘を想起させる鐘楼上のキリスト像が招かれているのだという思いに至ることがあります。
反面、何十年も続いているポルトガル語ミサへの日本人信徒の参加はいまだに少数です。日伯両言語で説教をされる神父様のご配慮に触れるたび、祈りの大半が理解できない不自由さは地上を旅する隣人の思いを知る機会であり、行事などでは多くの日本人信徒の方々が献身的に協力されているだけに、日本人共同体からの一層のミサ参加が望まれます。
神は、「不足がちのところ」をなによりも尊重すべきものとして、体を組み立てられました。それで体に分裂がなくなり、各部分が互いに配慮しあうようになるのです。
こうして、一つの部分が苦しむなら、すべての部分がともに苦しみ、一つの部分がほまれを受けるなら、すべての部分がともに喜ぶようになるのです。(Ⅰコリント1 2章24~26節)