• カトリック大阪高松大司教区 社会活動センター・シナピス

シナピス事務局こぼれ話(2024年8月)

7 月8日 車椅子のプレゼント

独りで老母の世話をする初老の息子さんから電話がありました。「車椅子ないでしょうか。母が圧迫骨折をしてしまって」。この母と息子は、過疎かその村で孤立しがちに暮らしています。私はSNS を使って
車椅子の提供を呼びかけました。すると2 時間もしないうちに知り合いのY さんからお電話があり、す
ぐにシナピスまで車椅子を持ってきてくださいました。折り畳んで乗用車に積める使い勝手のよいものです。お父さん、お義母さんのために使われたとのことで、車椅子は汚れも傷みもなく丁寧に使われていました。私たちはすぐに車椅子を送り、翌日には、お母さんから喜びの電話がありました。Y さん、ありがとうございました。

7 月10 日 ナイジェリア人と朝の熱いコーヒーを

朝、ふらりとナイジェリア人のJ さんが訪ねてきました。彼は、一日も早い在留特別許可を求めてずっと署名運動をしていました。その日は、「集めた署名を司祭に祝福してもらった」と言ってシナピス同胞と言っても、ヨルバ族・イボ族・フラニ族・・・と、民族が異なるので、コミュニティも一ひ と括く くりには
ならないそうです。お互い使う言葉が違うため、ナイジェリア人は意思疎通の手段として英語を使うのだとJ さんは教えてくれました。そういえば、私の知るナイジェリア人たちはどの人も私の下手な英語を笑ったりせずに、言わんとする内容を理解しようとしてくれます。詩篇を空で唱えられる人もいるほど、神に全てを委ねる信仰の篤い人が多く、些細なことにこだわらない大らかさを感じます。
「おいしいコーヒーをありがと」とJ さん。豊かな一日の始まりをもたらしてくれました。

アツコのアは、アカンのア

月曜は私以外のスタッフたちの公休日なので、私が一人で事務局を切り盛りしている。
アツコでは事務仕事は立ち行かんと心配する人たちが、月曜めがけてボランティアに来て助けてくださる。感謝。
でもたまにお助けゼロの日もある。そんな日は、難民さんたちが私のそばで電話番をし、荷物の受け取りや来客のお茶出しをする。私に代わって弁当を買いに走ってくれる人もいる。
難民さんたちはしょっちゅう私に「大丈夫?」「私がやりましょうか」と声をかけてくるので、みんな私のアカンぶりを熟知しているようだ。なかには「疲れちゃいかん」と、私の机にバナナをお供えする人まで出てくるしまつだ。
こうしてみんなが寄り合って、“あかんアツコを支えるの図”ができあがる。
月曜日。朝があり夕があり、アツコは「すんません」「ありがとう」を連発して、一日を終えている。

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