• カトリック大阪高松大司教区 社会活動センター・シナピス

シナピス事務局こぼれ話(2024年7月)

シナピス ビスカルド篤子

6 月12 日 グッモーニン! 住吉教会の小島さん

住吉教会の小島勝人さんが自家用車にいっぱいの段ボール箱を積んで、支援物資を運んでくださいました。住吉教会では、難民や生活困窮者のための支援物資を忘れずに呼びかけてくださっています。3 か月毎に、集まった品目と個数を「聖書と典礼」に挟んで、信徒の皆さんに報告するそうです。
4~6 月の品目は128、総個数は何と428 個。現役最長老(?)の信徒の方が「このリストは凄い!」と褒めてくださったそうです。物資が集まると、小島さんが活動センターまで届けてくださいます。小島さんが来られるのはいつも早朝。手際よく荷下ろしをされるとお茶も飲まれず、風のように去って行かれます。
お忙しそうな小島さんですが、ご自身で作られた「お年寄りの乗降用踏み台」を見せてくださったり、小島さんとの立ち話は朝にふさわしい明るさがあります。
この日は、矢野吉久神父さんの「キリスト教おさらい会」の記録をシナピスに一部くださいました。「秘跡・病者の塗油・葬式」「祈り」等の講話を小島さんが文字起こしし、冊子にまとめられたということでした。目下「教会」の講話に取り組み中だとか。
これまでもシナピスには小島さんのように「〇〇神父さんの講話をまとめた」、「〇〇さんの講演をDVD に保存した」など、「この話をもっと多くの人に知ってもらいたい」と持ってきてくださる方がおられます。こうした記録の保存は、社会のなかを歩んできた教会の財産になりますね。

6 月14 日 移民政策の肝は、フェイクに対するファクトチェックをし、事実を知らせること

カトリック大阪高松大司教区も反対声明を出した「永住許可取り消し法案」が可決成立してしまいました。詳しい経緯と解説は、同封の外キ協が出した抗議声明をお読みください。
なぜ多くの人が「この法案を通してはダメだ」と反対したのか、鳥井一平さん(移住者と連帯する全国ネットワーク共同理事)の言葉には説得力がありました。
「永住取り消し法案を提出したこと自体がヘイトを煽(あお)る結果になった。事実、一部のメディ
アが“永住者の一割が税金等未納“とタイトルを出し、それが法務委員会でいきなり審議されてしまった。
移住政策の肝とは何か。それはフェイクに対するファクトチェックを政治がやって、できるだけ正しい事実を知らせること。ゼノフォビアはデマやヘイトから生まれる。その中には悪意のないものも含まれる。いい加減な数字、いい加減な言葉がヘイトを生み出す。はじめは法案に反対と言っていた人もデマとヘイトの広がりで署名ができなくなっていった。
”永住許可取り消し法をつくるべきだ“の大きな声に政治家が忖度して法を通してしまうようでは、共生社会などつくれない。」

外キ協の抗議声明の最後にある永住者からの問いかけに、誰が自信を持って答えられるのだろうと思いました。

《編集注》
ファクトチェック:事実かどうかを確認すること
ゼノフォビア:外国人嫌悪、外国人恐怖症

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