4月20日(土)13:00~15:30 サクラファミリア(大阪梅田教会)3階聖堂において、ピース9の会 大阪の集い実行委員会主催で「平和学習講演会」を実施しました。参加者は60余名。
講師は、昨年2月に引き続き松浦悟郎名古屋司教(ピース9 の呼びかけ人)で、テーマは「今 平和が危ない!日本はまた戦争する国になるの? ~今、わたしにできること~」。
新年早々に「カトリック名古屋教区内」で「能登半島地震」が起こり、松浦司教の健康状態も含め、講演会を実施できるのか心配しました。
しかし、日本に住む私たちも、世界中の紛争や戦争が対岸の火事では済まない危険をひしひしと感じている今、何としてもこの学習会を実施したいという思いが日ごとに強くなりました。
沖縄や南西諸島では「戦前」というよりむしろ「戦中」と同じ状況になっていますが、全く報道されていません。
和平交渉の仲介どころか、禁止されていた武器輸出を可能にし、どこまでもアメリカに追従しようとする日本の姿勢に“危険”を感じ、「武器に頼らない平和つくりを本気で考えたい。平和憲法を守る国でありたい」という強い気持ちでこの日を迎えました。
講師の話の中で最も驚いたことは、「ウクライナ・ロシア戦争」で、「軍事侵攻4日後にウクライナとロシアは停戦交渉を行っている。
以後、バチカンやトルコを含めいろいろな国が和平調停のために動いた。
しかし(トルコの仲介後)、2022 年4月9日、イギリスのジョンソン首相(当時)がゼレンスキー大統領を電撃訪問し、ウクライナへの財政的・軍事的援助をアピールし、ロシア打倒の必要性について説き、トルコでの協議の中止を呼びかけた。
アメリカの国防長官も、ロシアを弱体化させることがアメリカの目的であることを表明した」(Global News View 2023 年6月8日)ということでした。
「戦争報道」で、 紛争の平和的な動きや可能性の報道ではなく、対露姿勢や戦争継続を依然として望んでいるともいえる報道が大きく上回るのは、武器メーカーの影響や、廃墟となった町のインフラ整備など戦後復興への目論見の可能性も高いとさえ感じ、エゴのために行う戦争のむごたらしさを改めて悲しく思いました。
また、9.11 に象徴されるように、人々がショックと恐怖で思考停止になった状況(ショック・ドクトリン)で、「テロとの戦い」という名目の「対テロ予算」は無制限となり、バクダットの街には米国商品が溢れたとのこと。
また、「大量破壊兵器を持っている」と報道したマスコミの8割が、ブッシュの熱烈な支持者メディア王R・M の所有であったということも、マスコミを鵜吞みにしない賢さが国民に求められていると思いました。
『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』(矢部宏治・講談社現代新書)によると、
*アメリカは日本国内のどんな場所でも基地にしたいと要求できる。日本は合理的理由なしにその要求は拒否することはできない。
*北方領土の交渉時にも、返還された島に米軍基地を置かないというような約束をしてはならない・・・
こういう掟のほとんどは、「日米両政府の間ではなく、米軍とエリート官僚の間で直接結ばれた」とされ、外部に公表する義務もなく、秘密会議は日本の国会よりも上位の存在だということに驚き、日本は事実上、国土全体が米軍に対して治外法権下にあるということを思い知らされました。
最後に、「日本がどのような国を目指しているのか」を改めて知るために、日本国憲法の前文と9 条(井上ひさし訳)の朗読を聴き、「平和憲法改悪」の国民投票時には「NO!を」と確認しました。
閉会後、4階の教室での「分かち合い」には20名が参加され、午後5時まで充実した和やかな交流が続きました。
また、「能登半島地震」への募金は、松浦司教にお預けしました。
参加してくださったすべての方に感謝いたします。
(ピース9 大阪の集い実行委員会世話人)